書き足詩
書き足詩
あらぬ電話
出ない電話
あらぬ電話
出ない電話
渡り鳥の電話
もう騙されない 書き足し 垣田氏 描き足し
書き足詩 かきた詩
書き足詩 かきた詩
睡魔な男 全身の力が抜けて キーボード
指腹の接触感 ピアノ再び
指腹の接触感 ピアノ再び
雪の降る夏 汗 富士 葡萄 桃 笛吹川
赤岳 三年三ヶ月 夕陽は燃え続け
屏風のような南アルプス 輝くヒコーキ雲
手 長い脚 皮のタイトスーツの女 送迎
ループ 国母 サイレン 霜 氾濫 土手道
バイクの爆音 網戸から風 深い水 記憶
水の記憶 sotto voce
赤岳 三年三ヶ月 夕陽は燃え続け
屏風のような南アルプス 輝くヒコーキ雲
手 長い脚 皮のタイトスーツの女 送迎
ループ 国母 サイレン 霜 氾濫 土手道
バイクの爆音 網戸から風 深い水 記憶
水の記憶 sotto voce
難聴な 混交する会話
ああ声は聴こえるのに意味が掴めない
沈黙
降下するリズム
眼震
溶解する小脳
運動するガングリオン 喝破 不敵
陸橋を渡る風 暖簾 君 細い指 猪口
板前 不倫する刺身
ああ声は聴こえるのに意味が掴めない
沈黙
降下するリズム
眼震
溶解する小脳
運動するガングリオン 喝破 不敵
陸橋を渡る風 暖簾 君 細い指 猪口
板前 不倫する刺身
煮あわび 信玄餅 奈良屋 ブックオフ
ガードレール 取調べ 涙の解放 土産物屋
真冬のミニスカート 疲労 期待 偽り
永遠の演戯
ピアノは流れる時間を追い越せない
lamento
ガードレール 取調べ 涙の解放 土産物屋
真冬のミニスカート 疲労 期待 偽り
永遠の演戯
ピアノは流れる時間を追い越せない
lamento
理触れ印 リフレイン リふれいん
離振れ印 里降れ淫
離振れ印 里降れ淫
中断
どれほどの猶予
トムラウウシ ペンケ ルスツ 発狂
継続 ・・・
継続 ・・・
MJQ MJQ MJQ
帰る音は
MJQ Milt Jackson …
ビブラフォン
帰る音は
MJQ Milt Jackson …
ビブラフォン
部屋 灯り 珈琲 紫煙 マンハッタンではないモダン DJANGO暗闇の風 電灯 ノート 六冊目の… 眼洞 鼻骨 マスターの死 山頭火が好きだったねマスター タイトなサングラスが似合っていたよ 今は息子さんが継いでいるのかい…
カクテル 穴の開いた深いソファー 米兵の臭い 傷だらけの壁 傾いた三角地 ベトナム戦争 入間基地 外科病院 スリットな壁 漏れる隣室のすべて 聴こう 耳は災いの欲望 醜悪な男女 反吐 逃亡する青春 坂道のある風景 釜飯屋の女 スイッチバックする駅 冬の花火 どうしてますか
アランフェスのピアノ ビブラフォン ミルト
アランフェスのピアノ ビブラフォン ミルト
繰り返される人生 遮断する情報 これだけ これだけでいい あなた!あなた! 死んでも生きても … アランフェス 恒星たちの永遠
希望のない悦楽
人生を棄てた愛
脚のように
腕のように
まるで胸のように
痛い
潮騒の昼寝 トビウオのように眠る 宿題少年 橋を渡る花々 ボンネットバス 外海府 従姉妹いとこたちとの夜 ランプの焔 蒼い波頭 花火 鼻の欠けた女 苦しみの理解 それにしても … なぜ合成などするのか … ああ ああ 母を貶める女を それでも許す なぜなら
… 苦しみしかそこには無いから …
ベース ベース ベース
ビブラフォン ピアノ ドラムス
ビブラフォン ビブラフォン ビブラフォン
ベース ピアノ ドラムス
ピアノ ピアノ ピアノ
ベース ビブラフォン ドラムス
ベース ビフラフォン ピアノ
ベース ビフラフォン ピアノ
顔半分を覆う長い髪 ウェーブする人生 絶望に蝕まれた痩身 黒い服しか着ようとしない男 ノート 万年筆 左利き 傷むペン先は そのまま心 それ以上に女は苦しんでいた この人 … 幸せに … 出来ない … わたしがいけないのね … 裏切り
未完こそが
そのものとなるように…
未終 繰り返す快感 忌避 長城 逡巡する時間 道草する歓び
構図の破壊 意味の不透過 直進する電磁波を迂回するとき 消滅生成
びぶらふぉん ぴあの どらむす べーす
空腹 耐える 睡魔 は
すべてを終わらせないために 描く
破壊された夢を持ち続ける老生
増殖する筋組織
増殖する筋組織
痺れ
閉塞
破裂
困難な呼吸 塞栓
空腹 耐える 睡魔 は
すべてを終わらせないために 描く
破壊された夢を持ち続ける老生
増殖する筋組織
増殖する筋組織
痺れ
閉塞
破裂
困難な呼吸
塞栓
塞栓
即 先生を怨み 左利き 紛失したカメラ 怒りに泣く母 放射能の雨が降る町
大河 古橋
白山神社の濡れた石段
矯正を強制する左利き 吃音に怯える少年 笑顔の裏の恐怖 強固な反発と呪い
無意識な涙
の
意味を
知ろうとしない
放送局の放送曲を選ぶ少女
の
愛に堪えるのか 応えるのか
どちらにしても
怯える 言葉の不達成
授業中に小便を漏らす少女
を
なぜか庇う少年の捩れ
他人事ではない
と身体で感じた少年の泳ぎ
表彰状
表彰状
下校する蛙 田んぼのザリガニ 切り取られた指
笑う少年の友達
正しく面白い事件
繋いでみろよ
繋いでみろよ
ゲンマンで切る 夕暮れの約束
赤土
砂原
松の森
テッペンかけたか
かけたか鉄の欠片
回帰する食
黒いガラスというひとつの窓
ふたつ目の窓
みっつ
よっつ
いつつ
六日も経てば笑っている
ズボンの中のウンチ
ズボンの中のウンチ
ごしごし
ごしごし
ごしごし
語死
語詩
誤死
誤詩 … … …
いつまでも洗い終わらない手
終われない手
終わろうとしない手
(おかあちゃん…ぼく…)
言えないし言わないし言おうとしない
(おねえちゃん…ぼく…)
見てしまったよ
一生の沈黙は
あるものなのだ
おねえちゃんの名誉のために
お嫁に行ったからいいか
もう…
あのう…
それは…○×▲◆%$?!&
それは…○×▲◆%$?!&
四画五面のあまる一面
一方的過ぎるよ
かあさん!
どこ行くの
バスに乗ってどこ行くの
いいとこ
いいとこ
あんたは寝床で夢を観なさい
かあさんは
今生で夢を観る
和服草履に髪まとめ手にする手は誰の手に
あなたじゃないよ
わたしだよ
どこまでいっても
わたしだよ
何枚剥いでも
わたしだよ
あなたじゃないよ
わたしだよ
静かに降るもの
夜の埃
光の粒
母の影
手を伸ばしても
手を伸ばしても
触れられない
何千何万の昨日
冷蔵庫の唸り
配電盤の息づかい
トラックのエンジン音
遠ざかる
浮かび上がる
夜が
夜が
夜が
膨らむ
しぼむ
また膨らむ
いつかの夜汽車
座席に忘れたノート
詩とも言えない落書き
「君」への呼びかけ
繰り返されるメロディー
スピーカーの向こう
ビブラフォン
ピアノ
ベース
ドラムス
リズムが
リズムが
リズムが
壊れはじめる
夢の中のトンネル
蛍光灯のつぎはぎ
壁の落書き
かすれた「愛してる」
錆びた「さようなら」
橋の上
立ち尽くす少年
橋の下
手を振る少女
そこに
いない
目覚めても
目覚めても
醒めきらない
夢の残骸
ベース ベース ベース
ビブラフォン ピアノ ドラムス
ピアノ ピアノ ピアノ
ベース ビブラフォン ドラムス
ドラムス ドラムス ドラムス
ベース ビブラフォン ピアノ
叫ぶ 声にならない声
歌う 届かない歌
繰り返す
繰り返す
繰り返す
忘れるために
忘れないために
わたしは
わたしを
許せないまま
わたしを
わたしを
愛してしまうまま
未完の旋律
指先だけが知っている
言葉にならない
真昼の月
歩け
歩け
歩け
振り返るな
振り返るな
振り返るな
それでも
それでも
振り返ってしまう
そこに
誰も
いない
のに
汗ばんだ額の夢
濡れた髪の毛先
目を閉じたまま
まどろむ指先
皮膚と皮膚
触れ合う
かすかに たしかに
高揚する呼吸
重なる影
ずれる脈拍
波打つ
微かな衣擦れ
まどろむ夜
誰の夢か
誰の夢でもないか
濡れた指が
夜の帳をひとひらめくる
剥がれる
剥がれる
世界の薄皮
汗 汗 汗
したたる
伝う
落ちる
目覚めない
目覚めたくない
目覚めても
まだ続いている
誰かのうなじ
誰かの耳朶
たったそれだけで
宇宙が閃く
溶けた境界
溶けた記憶
溶けた孤独
指先で
かすかに描いた
「わたし」の輪郭
汗ばんだ夢の
冷めきらない 余熱
皮膚
皮膚
皮膚
夜と夜の隙間
指の隙間
声にならない
名前を呼ぶ
呼んだか?
呼ばれたか?
どちらでもないか
また まどろむ
また 沈む
また 泳ぐ
あの
高揚する
無音の海へ
かすれる犬は夜明けの
冷えた蝉
濡れた金属
起きろ
眠れ
走れ
沈め
紙のような指
曇ったミラー
耳の裏の汗
見えない網
声なき顔が埋まるベッド
剥がれたスプリング
剥がれたスプリング
光 靴音 涙のような朝食
折れたペン
なめらかな乳房
ぬめる魚
割れたコップの破片
ドアノブを回す
まどろむ
吐き気
第2波の高揚
列をなす記憶たち
ひとりずつ
剥がれていく
番号札
消えかけた灯り
寄りかかる水槽
冷えた肩
夢の断面
錆びたブランコ
震える蛇口
見知らぬ膝
ひとつぶの汗
ひとすじの髪
すこしの静寂
朝だ
朝だ
朝だ
だけど
なにも変わらない
ひび割れた床
落ちたパン
ぬめる爪先
カーテンの裏
影が
膨らんで
萎んだ
灰の匂い
火のない煙草
濡れた壁紙
くちびる 汗ばむ耳 微熱の背骨
骨組みだけの椅子
捻れたブラジャー
崩れかけた乳房の影
トタンを叩く星のまたたき
平屋 みつ おさなご 玄関の砂
斃れた虫たちの香り
平屋 みつ おさなご 玄関の砂
斃れた虫たちの香り
とっぴらん とっぴらん ととぴらん
とつとっとぴらん とと
息のつまる闇の終わり
とつとっとぴらん とと
息のつまる闇の終わり
夜の残骸
指の跡
波打つシーツ
ちぎれたボタン
ずるり
ぬるり
冷たく沈む朝
石鹸の泡に
溺れる
まどろむ
遠ざかる
傷口から滲む
微かな高揚
塗り重ねた昨日
やわらかく
乾いた
皮膚の裂け目
バス通り
ぬかるみ
ちぎれたチラシ
濡れた掌
朝は
泣かない
ただ
ただ
飢えているだけ
濁った水たまりに
映るのは
知らない
皮膚
わたし
じゃない
あなた
でもない
微かな青白き 背中 韃靼の匂い
蒙古の残り香の痣 ふしだらな愛の 終わり
蒙古の残り香の痣 ふしだらな愛の 終わり
それでも
汗を 撒き散らして
また歩く
たとえば再び朝のまどろみ
破れた網戸
剥がれた皮膚
ひび割れた脇腹
汗も
血も
乾いて
誰かの指の跡
ひとりきりの夜
絡んだ脚
冷えた腰骨
やわらかな絶望
しずかに腐る
花瓶の水
しみる
流れる
消える
ふれる
ふれない
たしかだったもの
崩れかけた髪の香り
耳を塞いでも
聴こえない
もう
なにも
石のような胸
砂のような脈拍
沈む
おぼれる
まどろみ
朝が
這い上がる
声もなく
呼吸を剥がしながら
窓は白い
指は冷たい
足は遠い
ベッドの上に
散ったものたち
剥がれたまま
帰らない
ぬけがら
ぬけがら
ぬけがら
音のない列車
誰も乗っていない
誰も降りない
それでも
進む
朝に向かって
わたしも
わたしも
わたしも
汗の痕も
唇の跡も
皮膚のひび割れも
ただの
ただの
沈黙になるだけ
繰り返す朝の永遠は
破れたベッド
にじむ汗痕
剥がれた
皮膚の色
砂を噛む
舌先
冷えた背骨
震える鎖骨
ほどけた
脚の記憶
灰色の
視界
声を
なくした
唇
耳を塞いでも
聴こえない
呼吸
は
剥がれながら
どこかへ
重ねた
まぼろし
ぬれた
まぼろし
すべては
皮膚の裏へ
沈む
朝
近づく
気配
誰もいない
誰もいなかった
誰もこれからも
いない
ひび割れたまどろみ
割れる
何もない音
ただの
ただの
沈黙になるだけ
朝は
叫ばない
笑わない
許さない
希望?
砕けた砂の
幻
わたし
ですら
もう
いない